創価学会は「フランスでカルト指定されてるじゃん!という「批判」は全くの見当違い

フランスのカルト指定

創価学会を批判する時にネットでよく言われるのが、創価学会はフランス政府から「カルトの指定を受けているぞ!」ということだ。

そもそも遠いフランスでカルトの認定受けたからといって、それがそもそも何で僕たちに関係あるんだという問いが生まれないでもないです。しかし一部の人たちは「創価学会はフランスでカルト指定されたから、カルトなんだ!」と騒いでおり、それが結果的に「創価学会=カルト」の唯一の証明になっています。フランスが宗教の良し悪しを全部決めているわけじゃないし、「なんかおかしくない?」と思ったので、筆を持つ。

このフランスのカルト指定について、わかりやすくまとめてみようと思います。

フランスは海外からの宗教に厳しい

フランスは海外からの新しい宗教に極めて厳しい。 まずこの事実を知っている人がどれぐらいいるのだろうか。

フランスの歴史を勉強していた人はわかると思いますが、フランスは教会が腐敗しきっていました。また教会権力が大きく国政治をも左右していた背景から、フランス政府は現在でも激しい政教分離政策を取っています。(もう二度と腐敗した教会に政治を委ねたくないから)

それは結果的に宗教に対して敏感になる事態を招いているのです。ましてや、海外からやってきた宗教には恐れずにはいられないわけです。 現に、

公共の場所では宗教色の強いものの着用や明示は禁止されています。 ブルカ着用以外にも、十字架やユダヤ帽子なども同じ扱いです。

だったり、

http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/25/frances-burkini-ban_n_11694668.html

イスラム教徒の服装を禁じたりしてます。 日本の感覚でいうと、「弾圧じゃん!」ってぐらい厳しく「宗教」というものに対してチェックされているのです。

よって、フランスの感覚としては「宗教は極力排除する」という方針が貫かれている事実は抑えておかないといけません。(フランスは創価学会批判の急先鋒だ!と言っている人たちはフランスの宗教事情と歴史背景が頭に入っていません。)

この背景の中で創価学会という日本からやってきた仏教がカルトに指定されました。しかもそれはセクトブームと言って、フランスが躍起になって宗教に対して厳しい統制を敷いている最中でした。

そもそも何でカルト指定されたのか?

上記の感覚から言うと、フランス政府が、創価学会に対しても同様に管理の対象にするのは半ば当然かと思います。

何も悪いことをしてなくとも管理されるし、ましてや新しい宗教だった創価学会に対して色物扱いするのは無理もないかと。しかし、創価学会がカルト指定された経緯はしっかりとあります。

この経緯についてはネットではほとんど議論されておらず、ただ単に「あのフランスで創価学会はカルト指定されてるんだ!」とばかり連呼しているわけですから、むしろ経緯なんて重要視すらしていないようですが、僕は大事だと思ったので記載します。

以下、第三文明の記事より抜粋。

 創価学会がフランスで活動を開始したのは1960年代初頭だが、創価学会が社会的に注目を浴びた契機は、1983年、フランス国会に提出された「アラン・ヴィヴィアン報告書」にある。

アランヴィヴィアンさんという国会議員が首相の命令で文書を提出したわけです。セクトに指定すべき宗教団体を記載しています。

報告書の創価学会についての記述は、現地組織を脱会した一人の人物の言葉をうのみにしたものにすぎなかった。その人物は脱会後、実態のない宗教団体の会長を名乗り、現地組織に悪意と捏造に満ちた書簡を送りつけていた。

いわゆる操作で一番大事な、裏取りができてなかったということです。この大事な調査で脱会者の言葉だけを証拠にセクト指定されている事実があります。えーって感じです。

その書簡を、ヴィヴィアン報告書は慎重な調査もせずに掲載していた(そのことは、報告書を根拠として創価学会の中傷記事を載せた週刊誌が裁かれた裁判で明らかになった)のである。

ようはその程度のものだったということです。

ちなみに2005年に創価学会セクト指定から外れています。

 

まとめ

今では、フランスで最も権威ある高級紙、ル・モンド創価学会に対して好意的なルポが掲載されるなど、フランスでも創価学会に対する考え方は変わってきました。 フランスのカルト指定はずさんな調査から生まれた結果であることを認識していただければ幸いです。